最近は、小学生でも当たり前にインターネットを使う時代になっています。インターネットは便利なものですが、利用の仕方に気を付けないと子どもの生活に悪影響を及ぼすこともあります。現代の子どものインターネット利用傾向を把握した上で、インターネットが子どもの生活に与える影響について考えてみましょう。
子どものインターネットの利用率は?
内閣府が実施した「平成26年度青少年のインターネット利用環境実態調査」によると、満10歳から満17歳までの青少年のインターネット利用率は76.0%となっています。その内訳は、小学生53.0%、中学生79.4%、高校生95.8%となっており、小学生でも半数以上の子どもがインターネットを利用していることが分かります。
どのデバイスを使ってインターネットにアクセスしているかについては、スマートフォンを利用している子どもが多いのが目立っています。
青少年のスマートフォン利用率は42.9%となっており、小学生でも9.1%、中学生では36.3%、高校生になると86.8%がスマートフォンを利用しています。また、そのほかのデバイスの利用率は、ノートパソコンが23.0%、携帯ゲーム機が18.5%、タブレットが12.6%、デスクトップパソコンが11.0%、携帯音楽プレイヤーが9.5%となっています。
子どものインターネット利用目的は?
子どものインターネット利用目的としては、メールのほか、LINEをはじめとしたメッセージアプリ、SNSなどのソーシャルメディアを通じた友達とのコミュニケーションが挙げられます。
特に、近年はソーシャルメディアを利用する子どもが急増しています。総務省の「平成25年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によると、10代のコミュニケーション系メディアの平均利用時間はメールが23.8分、ソーシャルメディアが48.1分となっており、コミュニケーション手段がメールからソーシャルメディアに移行していることが分かります。
10代のソーシャルメディア利用率は76.3%、ソーシャルメディア利用時間は平日48.1分、休日78.3分となっており、子どもはかなりの時間をソーシャルメディアに費やしていることが分かります。
このほかに、子どもはインターネットで動画視聴を行っているケースも多くなっています。総務省の上記調査によると、10代ではYouTubeなどオンデマンド型の動画配信サービスの利用率が67.6%となっています。
インターネット利用が子どもの生活に与える影響
近年は、携帯電話やスマートフォンを持っている子どもが増えています。携帯電話やスマートフォンを使えば簡単にインターネットにアクセスができますから、子どもは時間の許す限りインターネットを使ってしまいがちです。インターネットには青少年にとって有害なサイトもありますから、インターネット利用が子どもの生活に与える影響が危惧されています。
警視庁が平成26年度に行ったアンケート調査によると、携帯電話やインターネットに依存している小中高生の中には、「辞書よりネットで分からないことを調べる」「視力が落ちた」「メールが送られていないかいつも気にする」「学校以外の友達が増えた」「寝る時間が遅くなった」「成績が悪くなった」「家族との会話が減った」などの問題行動や生活の変化が見られる割合が多くなっています。
青少年期は、学習や社会生活の基礎を築く大切な時期です。子どものうちにインターネットに依存することになってしまえば、自らの思考能力を高めることができなかったり、人とのコミュニケーションが苦手になったりしてしまう可能性もあります。子どものインターネット利用はそのまま放置しておくのではなく、親がある程度制限を加える必要があるでしょう。
今は小学生のうちから気軽にインターネットを利用できる環境になっています。親が子どもにインターネットを利用させるときには、携帯電話やインターネットへの過度な依存が子どもの生活に影響を及ぼすことを知っておき、ルールを守って使わせるようにしましょう。
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